OpenVPNとは

OpenVPNはオープンソースのVPNプロトコルで、SSL/TLS暗号化を使用してデータ伝送用のセキュアで暗号化されたトンネルを作成します。Windows、macOS、Linux、Android、iOSなど、さまざまなオペレーティングシステムで動作します。

OpenVPNがセキュアな接続を実現する仕組み

OpenVPNはOpenSSLを利用してセキュアな通信を確保します。OpenSSLは、TLS(Transport Layer Security)プロトコルとSSL(Secure Sockets Layer)プロトコルを含む暗号化ソフトウェアライブラリです。OpenVPNのクライアントとサーバは、事前共有鍵と証明書を使用して相互認証を行います。 

OpenVPNは、トンネルを通過するデータパケットの保護に256ビットの暗号化を採用しています。この暗号化により、送信者から受信者に送信されるメッセージの機密性が担保され、改ざん防止が可能です。例えば、リモートユーザーがスマートメーターの診断情報にアクセスしたい場合、OpenVPNクライアントをスマートメーターゲートウェイに接続し、2つのデバイス間にセキュアなトンネルを作成します。

データ転送の選択肢:TCPまたはUDP

OpenVPNはクライアントとサーバの間でデータ伝送を行うためのトランスポート層プロトコルとして、TCPかUDPを選択します。

TCPは速度よりも正確さを優先するために、データパケットに番号を割り当て、正しい順序で到着するようにします。このアプローチはプロセスが遅くなる可能性がある反面、エラーを防ぐことができるため、正確さを最優先する大半のユースケースに適しています。

一方、UDPは正確さよりも速度を優先します。UDPはデータパケットの番号付けやエラーチェックを行わないため、正確さよりレイテンシの方が重要であるユースケースに適しています。例えば、ビデオストリーミングにはUDPの速度を重視したアプローチが役立ち、デバイス間の通信にはTCPの信頼性が役立ちます。

OpenVPNとプライベートAPNの比較

OpenVPNとプライベートAPN(Access Point Name)は、さまざまなコンテキストでセキュアな通信を行うために使用されます。

特徴 

OpenVPN 

プライベートAPN 

テクノロジー

オープンソースのVPNプロトコル

セルラーネットワーク機能

ユースケース

セキュアなインターネット接続

セキュアなIoTとM2M通信

コネクティビティ

伝送媒体としてインターネットを利用

セルラーネットワークインフラ内で動作

暗号化

データの強力な暗号化を実現

セルラーネットワーク上のデータ暗号化を提供

ネットワーク分離

リモートデバイスをプライベートネットワークに接続

通信事業者のインフラ内にプライベートネットワークを構築

柔軟性

さまざまなインターネット接続で動作

主に携帯電話ベースのアプリケーションで使用

設定

高度な設定とカスタマイズが可能

セルラー事業者の設定が必要

セットアップの複雑さ

より多くのセットアップと設定が必要になる可能性あり

通常はセットアップと管理が比較的簡単

利用シナリオ

リモートアクセス、VPNサービス、セキュアブラウジング

IoTやM2Mアプリケーション、セキュアデバイス通信

ネットワークの範囲

パブリックネットワークおよびプライベートネットワーク上で動作

事業者のセルラーネットワークに限定

上記の通りプライベートAPNとOpenVPNは似ている単語であり、目的も近いですが全く異なる技術です。


プロトコルとしてのOpenVPNと比較されるものとしてはIPsecがあります。2つの違いはこちらのページをご参照ください。

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