IoT nano SIMとeSIMの違い

eSIMとnanoSIMの主な違いはフォームファクタ(形状)にあります。eSIMはデバイス内にはんだ付けする組み込み型SIM / チップSIM(MFF2:5mm×6mm×1mm)である一方、nanoSIMは互換性のあるSIMカードスロットに挿入する取り外し可能なSIMカード(12.3mm×8.8mm×0.67mm)です。しかし、eSIMに関しては、その定義はやや複雑です。

nanoSIMとは

nanoSIMは、SIMおよびIoT SIMのフォーマットまたはフォームファクタの1つです。4FFとも呼ばれ、大きさがわずか12.3mm x 8.8mm x 0.67mmの第4世代のSIMカードです。必要とするSIMカードスロットが小さいため、現代のスマートフォンやIoTデバイスにおいてより柔軟な設計が可能です。nanoSIMは市販グレードのものしか利用できないので、極端な条件下での工業的用途には適さない可能性があります。

eSIMとeUICCの混同

最近、eSIMは混乱を招きやすい概念となっています。eSIMはチップSIMまたはMFF2と呼ばれ、回路基板にはんだ付けされてIoTデバイスに組み込まれています。

一方で、eUICC対応のSIMカードと混同されることも多いですが、eUICC対応のSIMカードは形状に関係なく、キャリアプロファイルのリモートプロビジョニングをサポートする技術とソフトウェアを内蔵しています。そのため、物理的なカード交換が不要です。具体的には、eUICC対応のSIMカードでは、Over-the-Air(OTA)による管理が可能であり、モバイルネットワークオペレーター(MNO)のプロファイルをリモートで有効化、無効化、ダウンロードすることができます。対照的に、従来のSIMカードにはこれらの技術が組み込まれていないため、別のオペレーターのサービスを利用する際には、物理的にSIMカードを交換する必要があります。

さらに、SoftSIMと比較すると、チップSIM(MFF2)の利点もより明確になります。SoftSIMは、完全にソフトウェアベースで動作するため物理的なチップが不要ですが、チップSIM(MFF2)は物理的な耐久性が求められる場面で特に優れています。従来のSIMカードとは異なり、チップSIM(MFF2)は振動、動き、湿気、腐食に対して耐性があります。その結果、チップSIM(MFF2)は、スマートメーターや家電などのユースケースに最適なソリューションとなっています。

nanoSIMとeSIM(MFF2)の違い

観点 

nanoSIM

eSIM(チップSIM) 

フォームファクタ

4FF

12.3mm x 8.8mm x 0.67mm

MFF2

5mm x 6mm x 1mm

物理的な交換

手動での挿入/取り外しが必要物理的な交換は不要

デバイスの互換性

互換性のあるSIMカードスロットが必要eSIM対応デバイスが必要

国際ローミング

eUICCテクノロジーが含まれていない場合、ローカルSIMの購入が必要になる可能性あり通常、複数のプロファイルを利用可能

柔軟性と利便性

柔軟性が低いため、物理的な交換が必要になる可能性あり柔軟性が高く、リモートアクティベーションとキャリア間の切り替えが可能

寿命

デバイスの寿命によりSIMの交換が必要になる場合ありデバイスが長寿命

盗難からの保護

取り外し可能で盗難に対して脆弱組み込み型のため盗難の被害を受けにくい

上記の通り、nanoSIMとeSIM(チップSIM)はそれぞれ特長があり、ユースケースや要件にあわせて適したSIM形状を選択することが重要です。

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